Case Study導入事例

三菱HCキャピタル株式会社

翻訳業務のリソース課題をどう解消するか──T-4OOを活用したグローバル対応の現場戦略とは

三菱HCキャピタル株式会社

T-4OO導入事例インタビュー

リース大手・三菱HCキャピタルがT-4OOを選んだ理由とは
・「斜め読み」で概要を掴む 三菱HCキャピタルの「T-4OO」活用法

翻訳業務のリソース課題をどう解消するか──T-4OOを活用したグローバル対応の現場戦略とは

日本企業のグローバル展開が加速する一方で、語学力や専門知識を兼ね備えた人材は限られており、「翻訳業務の属人化」や「対応リソース不足」は多くの企業に共通する課題となっています。特に、膨大な英文資料を短時間で読み解いたり、英語資料を短納期で作成したりする現場では、実務に即した翻訳ツールの活用が急務となっています。

「T-4OO」は、グローバル展開を進める企業や、海外進出を目指す企業が直面する「言語の壁」を打破する翻訳支援ツールです。各業界の専門用語に対応したデータベースを備え、高い翻訳精度を実現するだけでなく、レイアウトを崩さずに訳文を出力できる「ファイル翻訳機能」など、実務現場のニーズに応える設計が評価され、6,000以上の企業・団体で導入されています。

今回は、いち早くT-4OOを導入された三菱HCキャピタル株式会社にお話を伺いました。取材にご対応いただいたのは、IT・事務本部の上松敬典さまと鈴木沙耶香さまです。

スピーカー

上松 敬典 さま

三菱HCキャピタル株式会社

IT・事務本部 事務部

鈴木 沙耶香 さま

三菱HCキャピタル株式会社

IT・事務本部 事務部

リース大手・三菱HCキャピタルがT-4OOを選んだ理由とは

――三菱HCキャピタルさまにT-4OOを導入していただいたのは2019年ですが、導入に至った背景について教えていただけますか。

上松さま

「2018年、DX推進を目的とした新しい部署が立ち上げられ、私もそのメンバーとして所属していました。業務効率化や先進技術の導入に向けて、チャットボットやデータ分析ツールなど、さまざまなツールの検討が進められていました。その中で、翻訳もグローバル化対応に欠かせない要素と捉え、選定対象の一つとして加えました。」

――翻訳については社内に専門の部署があるそうですね。

上松さま

「はい。ただ、その部署は社内組織ではあるものの実質的には外注に近い形態のため、依頼するたびに費用が発生する仕組みになっています。

翻訳可能な文書については、ツールを活用すれば利便性が高まるだけでなく、コスト削減にもつながります。また、各部署が独自に翻訳ツールを利用することで業務効率の向上が見込まれるほか、社内情報をGoogle翻訳などの外部サービスに入力せずに済むため、セキュリティ面のメリットもありました。」

――T-4OO以外にも「Azure OpenAI Service」や「Copilot」なども導入されているとお伺いしました。どのように使い分けていらっしゃいますか。

鈴木さま

「契約書やIR関連資料など、対外的かつ高い正確性を求められる翻訳は委託しています。一方で、T-4OOは社内で使用する英文資料の作成や翻訳に活用しています。「Azure OpenAI Service」や「Copilot」については導入から日が浅いため、現時点ではT-4OOとの使い分けを検証している状況です。」

上松さま

「今後は両者の特性を活かした使い分けを検討しています。例えばCopilotは文章生成や表現の自然さに優れていますが、その効果を最大限に引き出すには、適切なプロンプト設計が欠かせません。指示の出し方を理解していないと期待通りの結果が得られにくく、利用のハードルが高く感じられることもあります。

一方、T-4OOは専門用語や社内用語への対応力に優れ、ボタンひとつで翻訳できる手軽さが評価されています。即時性や操作の簡便さもT-4OOの大きな魅力だと考えています。」

――T-4OOを知ったきっかけを教えてください。

上松さま

「MUFGグループ内で開催されたカンファレンスでの情報交換がきっかけです。グループ内の各社にDX推進チームが設置され始めた時期で、「どんな取り組みをしているか」を共有する場があり、そこでT-4OOの存在を知りました。」

――当時グループ内ですでにT-4OOを導入していた企業があったということですか。

上松さま

「実際に導入したかどうかまではわかりませんが、複数の企業がT-4OOを検討していると知り、その点も安心材料の一つになりました。」

――T-4OOを選定される際、ほかに比較・検討されたサービスはありましたか。

上松さま

「複数のサービスをまず机上比較したうえでいくつかのツールを実際に数週間トライアルして検証しました。その結果、業界ごとの専門用語データベースが利用できること、社内用語の登録機能、翻訳精度の高さなどを総合的に評価し、T-4OOの導入を決定しました。」

「斜め読み」で概要を掴む 三菱HCキャピタルの「T-4OO」活用法

――T-4OOを使ってみて、良かった点を教えてください。

上松さま

「例えば、金融業界の文書には「タカ派(金融引き締め派)」や「ハト派(金融緩和派)」といった表現が出てきますが、T-4OOでは「タカ派的ではなかった」といった自然で文脈に即した訳出がされる点が優れていると感じています。

また、経済に関する専門用語を含む文章を翻訳した際、他のツールではカタカナのまま訳されてしまうケースが多いのですが、T-4OOは適切な日本語に訳してくれる点も評価しています。

弊社には複数の事業部があり、それぞれ異なる専門用語を使用しています。T-4OOには幅広い業界の用語データベースが備わっており、「航空」のように明確なカテゴリがなくても、「運輸」など関連性の高いジャンルを選ぶことで、十分に高精度な翻訳が得られる点が非常に助かっています。」

――業務で使う中で、実用的な精度が確保されているということですね。

上松さま

「トライアルの際、海外業務を行う部署に使用してもらったところ、「完璧ではないが、概要を把握するには十分」といった感想が多く寄せられました。

私もその評価は適切だと感じています。対外的に発信する文書を完璧に翻訳するのは難しいですが、要点を迅速に把握するには十分な精度があります。例えば、100ページに及ぶ英文資料を最初から最後まで英語で読むのは、語学に堪能な人でも大きな負担です。T-4OOでまず日本語訳を確認して全体像を掴み、必要に応じて原文を参照することで、作業時間を大幅に短縮できます。」

――他にもお気に入りの機能があれば教えてください。

鈴木さま

「実際に利用している社員からは、「ファイル翻訳機能が便利」という声が多く寄せられています。また、訳語を統一できる「統一用語集」の機能も重宝しています。弊社では、部署名や役職名を全社統一用語として登録し、正確に翻訳されるようにしています。」

――どのような種類のファイルで利用されていますか。

鈴木さま

「Wordファイルでの利用が多いです。利用データを確認すると、日本語から英語への翻訳よりも、英語の資料を日本語に翻訳して読む用途が多い傾向があります。英語で理解が難しい部分をT-4OOで翻訳し、補完的に活用するケースが目立ちます。」

――現在のご利用状況についても教えてください。T-4OOの翻訳対象は主にどのような文書ですか。

鈴木さま

「比較的専門性の高い資料が中心で、特に海外とのやり取りが多い部署での利用が目立ちます。例えば、海外拠点の経営監査を担当する部署では、現地から送付される英語資料を日本語に翻訳する用途でT-4OOが活用されています。」

――T-4OOの改善点や今後の期待についてはいかがでしょうか。

鈴木さま

「翻訳にかける前に対象範囲を指定できる機能」があれば、さらに実務での利便性が高まると感じています。

一方で、T-4OOは翻訳業務の効率化だけでなく、「英語だから取りかかりにくい」という心理的なハードルを下げてくれる点でも大きな効果を発揮しています。

今後さらに現場にフィットしたツールへと進化していくことを期待しています。」

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